[アップデート]Amazon Connect Chatで「ステップバイステップガイド」が利用できるようになりました
こんにちは、洲崎です。
少し前ですが、2024/3/26にAmazon Connectの「ステップバイステップガイド」がAmazon Connect Chatでも利用できるようになりました。
ステップバイステップガイドとは
ステップバイステップガイドは、エージェントが顧客の課題を特定するためのガイダンス提供機能です。
Amazon Connectのコールフローに組み込むことで、特定のフローに対してエージェントが顧客とのやり取りで何を確認する必要があるかを示すガイドを設計することができます。
以下は、Amazon Connect Chatでステップバイステップガイドを利用した例です。
旅行窓口に問い合わせが来たタイミングで、オペレーター(エージェント)に旅行関連の問い合わせに関するガイドを表示することで、スムーズに顧客対応を行うことができます。
ステップバイステップガイドの詳細については、こちらの記事もご参照ください。
前提
Amazon Connect Chat用の環境はCloudFront + S3などの構成ですでに用意ができているものとします。
(まだの方は、こちらの記事もご参照ください)
やってみる
ステップバイステップガイドの有効化
ステップバイステップガイドの有効化は「セキュリティプロファイル」から行います。
管理者側
「数字とフロー」の中にある「ビュー」の「表示」にチェックをします。
エージェント(オペレーター)側
「エージェントアプリケーション」にある「カスタムビュー」の「アクセス」にチェックをします。
フロー
ステップバイステップガイドでは、ビュー用とチャットを受ける用で、二つのフローが必要です。
ビュー用のフロー
エージェントに見せる用のビューを作成します。
「フロー」の設定画面から、「ビュー」に切り替えて、「ビューを作成」をクリックします。
左側のテンプレートからいくつかベースを選ぶことができます。
今回は「Listen Match Solve」をクリックします。
デフォルトで、複数のアイコンと説明文をセットできる画面が表示されました。
設定したい項目(アイコン)をクリックすると、右側の「カスタマイズ」の部分で各項目を修正することができます。
項目の記載を修正すると、リアルタイムで表示側も反映されます。
GUIで変更箇所がわかるので、分かりやすいです。
作成できたら、右側の「を保存」と「を公開」をクリックします。
ビューの作成ができたら、以下の形でフローを作成します。
意図的に通話中はガイドを表示し続けたい為、ループ処理を加えています。
「ビューを表示」ブロックでは、「表示」のところに先ほど作成した「ビュー」を指定しています。
チャットを受けるフロー
チャットの問い合わせがきた時用のフローを作成します。
「コンタクト属性の設定」ブロックで、名前空間を「ユーザー定義済み」、値を「DefaultFlowForAgentUI」にして、値をビューで作成したフローのContact Flow IDを入力します。
Contact Flow IDがわからない方は、下記のドキュメントを参照ください。
これで、フローの準備は完了です。
Amazon Connect Chat
「コミュニケーションウィジェット」から、「ウィジェットを追加」をクリックします。
「コミュニケーションのオプション」から、「チャットを追加」、「メッセージの受信を許可」にチェックを入れ、チャットのコンタクトフローに「チャットの問い合わせが来た時用のフロー」を指定します。(ビュー用のフローではないです)
「コミュニケーションウィジェットに必要なドメインを追加する」に、Webサイトのドメインと、そこに/views/renderer
を追記した2つのURLを登録します。
あとは、デフォルトのまま(お好みでチャットの表示色などを編集)して、作成完了したら「スクリプトをコピー」して、htmlに組み込めば完了です!
テスト
エージェント側は、エージェントアプリケーションを開いて「Available」の状態で待機します。
お客さま側は、ウェブサイトからチャットを開きます。
エージェント側に問い合わせがきたと同時に、作成したビュー(「レンタカーの予約」や「海外旅行」)も表示されました。
ビューのウィジェットの内容も、問題なく確認することができました!
最後に
Amazon Connect Chatでも「ステップバイステップガイド」が利用できるようになったので試してみました。
ステップバイステップガイド、電話のみならずチャットでも電話の問い合わせ先によって、参考情報を表示してくれるので、エージェントにとってはとても便利ですね。
ステップバイステップガイドで表示する内容はGUIで作り込みができるので、ぜひいろいろ試してみてください。
ではまた!コンサルティング部の洲崎でした。